雇用保険の各種給付について

傷病手当とは・・失業保険手続き後に病気やケガで働けなくなった場合

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失業保険の手続き後に、病気やケガで15日以上働けない場合に支給を受けられるのが「傷病手当」です。
失業保険から傷病手当に代えることで基本給付の支給を引き続き受けることができます。
傷病手当は失業保険に代わるものですから、受け取る金額や期間は変わりません

傷病手当」と「傷病手当金」はまったく異なりますので気をつけてください。
ここでは傷病手当について説明します。

14日以内の病気やケガの場合は、変わらず失業保険が支給されます。
15日になった場合は傷病手当に変わります。
また30日以上引き続きて病気やケガのために仕事に就くことができない場合は、失業保険(基本手当)を最大4年間まで延長できます。

病気やケガで働けなくなったときは傷病手当が受けられる

※健康保険における傷病手当金や労災による休業補償給付を受けている期間は、傷病手当は受給できません。

傷病手当を受け取るには次の4つの要件を満たしている必要があります。

 

傷病手当を受け取るための4つの要件

  1. 失業保険(基本手当)の受給資格者(すでに受給している者も含む)であること
  2. 退職後にハローワークで失業保険の手続きをしていること
  3. 病気やケガのために就職できない状況が15日以上続くこと
  4. その病気やケガは失業保険の手続き後に発生したこと

傷病手当を受け取るには、失業保険の手続きをしていることが前提です。
働ける状況の中でハローワークで失業保険の手続きを行い、その後の病気やケガなどで働けない状況になった場合に初めて該当します。

傷病手当を受け取れる金額と期間

傷病手当は基本手当の代わりに支給されるもの。
そのため、失業保険で受け取れる額と期間は同じです。

「7日間の待期期間」や「3か月の給付制限期間」もなくなるわけではありません。
3か月の給付制限がある場合は、給付制限期間の3か月間は傷病手当の支給はないということです。

すでに失業保険を受け取っている場合、例えば、所定給付日数が90日で30日分の失業保険を受け取った後に傷病手当に代わった場合、受け取ることができるのは残り60日となります。

失業保険と傷病手当を両方受け取れるわけではない

上記で説明した通り、傷病手当は失業保険の代わりに受け取れるものです。
受け取れる基本手当の名称が失業保険から傷病手当に変わっただけであり、受け取れる金額や期間は変わりません。

失業保険は本来すぐに働ける方が就職活動に困らないように支給するもの

すぐに働けない状況であれば、失業保険を受け取ることができません。
その代わりに名前を傷病手当に代え、生活支援として支給を行います。

そのため失業保険と傷病手当を同時に受け取ることはできません。
中身としては名前が変わっただけで結局は同じだからです。

傷病手当の手続き

傷病手当を受けるには、働ける状態に回復した後の最初の認定日までに「傷病手当支給申請書」(ハローワークでもらえます)と医師の「傷病証明書」を雇用保険受給資格者証と合わせて居住地のハローワークに提出します。

傷病手当と傷病手当金との違い

傷病手当とよく混同されるのが「傷病手当金」です。
名前は似てますが「傷病手当」と「傷病手当金」はまったくの別物です。

傷病手当は雇用保険法で失業保険の代わりに支給されるもので退職後に病気やけがをした場合。
一方傷病手当金は、労働者が病気やケガによって働けなくなった場合、その期間の収入を補うもの。
傷病手当金は健康保険法で働いている方向けの制度です。

雇用保険法・・・傷病手当
健康保険法・・・傷病手当金

傷病手当金について詳しくは下記のページにて確認してください。
傷病手当金は、ケガや病気をした時の生活保障
 

まとめ

本来失業保険はすぐにでも働ける方が申請して受け取れるものです。
15日以上働けない状況が続く場合は、それに代わって傷病手当があります。

失業保険の認定日には求職活動実績報告が必要。
失業保険を受けている間「しっかりと就職活動しています」という証明になるものです。

病気やケガの場合は、そもそも求職活動できないわけです。そのための補償が傷病手当です。

入院治療等で30日以上続くようであれば、そのまま傷病手当を受け取るか、受給延長して働ける状況になってから受け取るかの選択をすることができます。

1週間程度の病気やケガであれば、そもそも傷病手当を申請する必要はありません。

あまり使うことはないと思いますが(使う機会がない方が良い)、こういう制度があるということを覚えていても損はないかと思います。

 

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