2021年10月より順次、全国の都道府県で最低賃金が更新されます。
最低賃金が一番高い都道府県が「東京都」の1041円。
最低賃金が一番安い都道府県が「高知県」「沖縄県」の820円。
平均では昨年に比べて28円高い930円です。
最低賃金とは企業が労働者に支払わなければならない最低の賃金です。
これ以下で人を雇うと罰則(50万円以下)があります。
企業側と労働者。双方で時給額を納得の上で決めていたとしても、最低賃金以下の場合は無効になります。
2021年(令和3年)都道府県別の最低賃金額
都道府県 | 2021年 | 2020年 | 2008年 |
北海道 | 889 | 861 | 667 |
青 森 | 822 | 793 | 630 |
岩 手 | 821 | 793 | 628 |
宮 城 | 853 | 825 | 653 |
秋 田 | 822 | 792 | 629 |
山 形 | 822 | 793 | 629 |
福 島 | 828 | 800 | 641 |
茨 城 | 879 | 851 | 676 |
栃 木 | 882 | 854 | 683 |
群 馬 | 865 | 837 | 675 |
埼 玉 | 956 | 928 | 722 |
千 葉 | 953 | 925 | 723 |
東 京 | 1041 | 1013 | 766 |
神奈川 | 1040 | 1012 | 766 |
新 潟 | 859 | 831 | 669 |
富 山 | 877 | 849 | 677 |
石 川 | 861 | 833 | 673 |
福 井 | 858 | 830 | 670 |
山 梨 | 866 | 838 | 676 |
長 野 | 877 | 849 | 680 |
岐 阜 | 880 | 852 | 696 |
静 岡 | 913 | 885 | 711 |
愛 知 | 955 | 927 | 731 |
都道府県 | 2021年 | 2020年 | 2008年 |
三 重 | 902 | 874 | 701 |
滋 賀 | 896 | 868 | 691 |
京 都 | 937 | 909 | 717 |
大 阪 | 992 | 964 | 748 |
兵 庫 | 928 | 900 | 712 |
奈 良 | 866 | 838 | 678 |
和歌山 | 859 | 831 | 673 |
鳥 取 | 821 | 792 | 629 |
島 根 | 824 | 792 | 629 |
岡 山 | 862 | 834 | 669 |
広 島 | 899 | 871 | 683 |
山 口 | 857 | 829 | 668 |
徳 島 | 824 | 796 | 632 |
香 川 | 848 | 820 | 651 |
愛 媛 | 821 | 793 | 631 |
高 知 | 820 | 792 | 630 |
福 岡 | 870 | 842 | 675 |
佐 賀 | 821 | 792 | 628 |
長 崎 | 821 | 793 | 628 |
熊 本 | 821 | 793 | 628 |
大 分 | 822 | 792 | 630 |
宮 崎 | 821 | 793 | 627 |
鹿児島 | 821 | 793 | 627 |
沖 縄 | 820 | 792 | 627 |
今問題になっているのは、外国人労働者の雇用です。
全国各地でこの最低賃金以下で働かされている外国人労働者が多数いることがわかっています。
業務改善助成金とは
アルバイト等に対して最低賃金を上げれば、当然企業側は経営が苦しくなります。
特に中小や零細企業などは厳しいでしょう。
しかしこの影響を減らすために国は助成金を用意しています。
それが「業務改善助成金」です。
以下は厚生労働省の図より抜粋です。
例えば従業員10人の時給を45円上げた場合、180万円の助成金が出ることになります。
実際にアルバイト従業員が1日5時間で20日働いていた場合の負担増は月45000円で年間54万円。
少なくとも3年間の賃上げ分は助成金で補うことができるわけです。
最低賃金が適用されない労働者
最低賃金以下で従業員を雇うのは違法ですが、例外として最低賃金が適用されない労働者が存在します。
それは以下に該当する方です。
- 精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方
- 試の使用期間中の方
- 基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方のうち厚生労働省令で定める方
- 軽易な業務に従事する方
- 断続的労働に従事する方
理由としては一般の労働者と労働能力などが異なるためです。
一般同様の賃金にしてしまうと、かえって雇用機会を狭めてしまう可能性があるためです。
使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として個別に最低賃金の減額特例が認められています。